小児整形外科とは
整形外科は大人から子どもまで幅広い年齢の方を診療いたしますが、小児整形外科では主に成長期にあるお子様を対象に診療いたします。
お子様は、心身ともに日々急速な成長を遂げており運動器の成長も著しいです。スポーツに熱心に取り組むお子様も多いでしょうから、様々な障害をきたすこともしばしばあります。お子様には、それぞれの成長過程や環境をよく伺いながら、診療にあたります。
小児整形外科の主な対象疾患
ペルテス病、先天性内反足、先天性股関節脱臼、O脚、X脚、オスグッド・シュラッター病、成長痛、若木骨折、側弯症 など
早期発見と早期治療が大切です
小児整形外科は対象がお子様であるため、大人の治療とは少し違います。お子様が痛がっている際、大人にはっきりと原因を伝えられません。一見大丈夫そうに見えても、骨折など重症化している場合があります。
また、成長期に近づくにつれ、成長軟骨付近の骨や筋腱の痛みが生じることがあり、多くはありませんが、骨壊死や骨腫瘍などが原因である場合もあります。
お子様の場合は体が発達段階にあるため、成長を妨げたり後遺症が残ったりしないように、早期発見・早期治療することが重要です。少しでも気になる症状がある場合は、当院にご相談ください。
部位別にみる小児整形外科の代表的疾患
| よく見受けられる症状 | 考えられる主な疾患 |
|---|---|
| 首 | 斜頚、環軸関節回旋位固定、骨腫瘍 |
| 肩 | 鎖骨骨折、上腕骨近位端骨折、リトルリーグ肩（上腕骨骨端線離開）、野球肩、骨腫瘍 |
| 肘 | 肘内障、上腕骨顆上骨折・上腕骨外顆骨折・上腕骨内顆骨折 野球肘、離断性骨軟骨炎、橈骨頭脱臼、骨端線損傷、骨腫瘍 |
| 手・手首 | 橈骨遠位端骨折・若木骨折、骨端線損傷、先天性握り母指 強剛母指、突き指、PIP関節裂離骨折、骨腫瘍 |
| 背中・胸 | 側弯症、肩甲骨高位症、漏斗胸、鳩胸、骨腫瘍 |
| 腰 | 腰椎分離症（小児疲労骨折）、二分脊椎、側弯症、骨腫瘍 |
| 骨盤・お尻・太もも | 先天性股関節脱臼（発育性股関節形成不全）、単純性股関節炎 化膿性股関節炎、大腿骨頭すべり症、ペルテス病、骨盤裂離骨折、うちわ歩行（内股歩行）、骨腫瘍 |
| 膝 | O脚/X脚、ブラント病、くる病、反張膝、オスグッド病、 ジャンパー膝、円板状半月板、成長痛、離断性骨軟骨炎、 骨端線損傷、骨腫瘍 |
| すね・ふくらはぎ | 成長痛、よちよち歩き骨折、骨腫瘍 |
| 足 | 先天性内反足、足関節裂離骨折（小児の足関節捻挫）、骨端症（シーバー病・ケーラー病・フライバーグ病）、有痛性外脛骨、足根骨癒合症、扁平足、外反足、特発性つま先歩行、内反趾・重なり趾、爪下外骨腫 |
